モバイルアプリの多言語化 – Applanga
前回は弊社の「Webサイト多言語化ツール」について触れましたが、「モバイルアプリの多言語化」の需要も高まっています。 ニールセンの調査によると、モバイルアプリはスマホの利用時間全体の72%を占め、WEBブラウザ利用時間の2.5倍にも達しています。
トランスパーフェクトのモバイルアプリの多言語化ソリューションApplanga(アップランガ)は、翻訳の品質を向上させながら、一般的なアプリのローカリゼーションタイムラインとコストを60~80%削減することが可能です。Applangaがどのようにモバイルアプリの多言語化を簡単にそして効率的にするのかご紹介させていただきます。
モバイルアプリ多言語化の3つの壁
Applangaの紹介に入る前に、まずはモバイルアプリの多言語化の課題について少し触れたいと思います。簡単にモバイルアプリの多言語化といってもたくさんの考慮しなければならないポイントがあり、効率的な管理方法を模索するのは一苦労です。モバイルアプリ多言語化には、よく言われているように3つの大きな壁があります。
【第一の壁】翻訳チームと開発との連携に横たわる障壁
まず一つ目の壁としてあげられるのが、翻訳作業と開発作業を並行してスムーズに進めることが非常に困難な点です。一般的に開発チームと翻訳チームは別組織です。どのテキストが翻訳対象かといったリストの作成は開発者に依存します。また、正確な翻訳に必要なUI画面を見るには、開発環境に入るかもしくは開発者にスクリーンショットをとってもらうといった作業が必要になるため、これもまた開発者に依頼するタスクになります。そのため、翻訳と開発チームのスムーズな連携が必要になりますが、両者は別組織であるため連携が中々進まず、それがネックとなりアプリの多言語化に多くの時間と負担がかかってしまうケースがよく見受けられます。
【第二の壁】翻訳対象テキストをアプリから抽出する際に生じる壁
2つめの壁が、翻訳対象のテキストをアプリから取り出す作業です。翻訳対象となる翻訳テキストを取り出すには、開発基盤にアクセスできる開発者に頼らなければいけません。これが翻訳チームにとってはスピード対応ができない要因の一つとなるためストレスとなり、開発者にとっては本来は彼らのすべきタスクではない翻訳作業を完了させるために、すべての懸け橋にならないといけないので工数が増え負担になります。
【第三の壁】継続的な開発リリース体制構築に関する壁
最後の壁が、継続的なアップグレード等をカバーするための開発体制が必要になる点です。アプリの開発は一度のリリースでは完了しません。度重なる機能のアップグレードやバグ修正リリースが必要になります。また、翻訳に修正が出た場合やスペルミスなどの小さな修正でもアプリストアへの開発リリースが必要となり開発者の負担になります。
これらの壁を解消するのがトランスパーフェクトのApplangaです。下記の特徴によって複雑で煩雑なモバイルアプリの多言語化をサポートし、開発者と翻訳担当者のタスクを簡単にそしてスムーズにします。
TransPerfect Applagaの特徴
特徴1:モバイルアプリ多言化の工程を効率化する各種機能
- ビジネスユーザーにやさしいUI
Applanga は、他のモバイルアプリ多言語化ツールの翻訳レビューエディターと比較しても、非常に直感的で翻訳を担当するビジネスユーザーの使いやすさを意識したエディターになっています。
- カスタマイズ不要
Applangaがモバイルローカライゼーションのフレームワークとして必要なロジックを提供するため、すでに開発しているソースをカスタムする必要はありません。設定ファイルをプロジェクトに組み込むだけで豊富な機能が利用できます。
- スマートスクリーンショットでインコンテキストレビュー
スマートスクリーンショットの機能によって文字列と文字列の座標がApplangaに連携され、スクリーンショット内で文字列の正確な位置をID表示することが可能になっています。正確な位置を把握でき、実際に文言が利用されている部分を正確に確認することでコンテキスト(文脈・前後関係)を理解した上で翻訳とレビューができます。
- コンテンツのアップロード
コンテンツの追加・更新を自動的に感知してApplangaと同期を行います。 翻訳が必要なテキストを自動的にApplangaに同期するため、翻訳担当者は開発者に翻訳対象のテキストリストをもらう必要がなく、翻訳作業に取り掛かることができます。
- スクリーンキャプチャ機能とキャプチャアップロード機能
スクリーンキャプチャを自動的にApplangaに送る機能とキャプチャをアップロードする機能の2種類の方法で実際のコンテキストを確認しながらの翻訳と編集を可能にします。
- ビルドインテスト
デバイス上でのビルドインテストがDraft Modeで実行可能です。
特徴2:既存のソフトウェアやアプリがそのまま使える3つの異なる連携方法
Applangaは、異なる3種類の連携方法を準備しています。そのため顧客企業がすでに利用している開発環境と連携する方法を柔軟に選択いただけます。
- SDK連携
ApplangaのSDK連携は、翻訳に必要なすべてのコンテンツを自動的に抽出することができるパッケージ化されたコネクタです。SDKを用いたネイティブアプリとの連携が簡単にできます。モバイルアプリの作成方法はどのアプリストアに公開するかで大きく異なりますが、ApplangaはiOS (SwiftとObjective-C)、Android (JavaとKotlin)、Reactive Native、Flutter、Unity、Xamarinなど、幅広いモバイルテクノロジーをカバーしています。その他にもデザインワイヤーフレームアプリのSketchやFigma、Adobe XDとの連携も可能です。SDK連携をするとアプリのストリングファイルを自動的にApplangaのダッシュボードに同期するためマニュアルのアップロード・ダウンロードの回数やそれに伴う工数が削減されます。
*SDK(Software Development Kit):アプリやウェブサイトを作るうえで、他アプリとの連携を簡単に実装させてくれる パッケージ化されたソフトウェア開発キットのこと。
- API連携
Applangaの柔軟なAPIはJSONファイルのApplanga APIを通したカスタム連携を可能にし、ルーティンタスクの自動化やワークフローのカスタムも自由自在です。
*API(Application Programming Interface):自社のアプリケーションと外部サービスのアプリケーションのプログラムを連携させるための橋渡しを行う技術のこと。
- CLI連携
CLI を使用してファイルのアップロードを自動化し、Applanga との間でダウンロードすることができます。 ご利用中の自動ビルド・開発環境 (CI/CDパイプライン) 組み込むことでApplanga ダッシュボードへの文字列ファイルのダウンロード・アップロードを自動化します。
*CLI( Command Line Interface ):コンピュータやソフトウェアが利用者に情報を提示したり操作を受け付けたりする方法の一類型のこと。
特徴3:CI/CDをサポートするApplanga
アプリのリリースとバージョンアップを効率化させるにはCI/CD*の手法を取り入れることが不可欠です。Applangaを導入することでモバイルアプリの多言語化もCI/CDパイプラインにのった運用が可能です。
Applangaはテスト・リリースなどのアプリ開発に必要な工程の全ステップをカバーする機能を提供するためアプリケーション開発ライフサイクル全体を通じて、継続的な自動化により開発者は開発に注力し、翻訳チームやプロジェクトマネージャ(PM)はApplangaのダッシュボード上ですべての翻訳に関わるタスクを完了することができます。またOver the airによる翻訳の自動同期により、翻訳作業とアプリの開発とリリース作業を切り分けた運用を進めることが可能です。Over-the-airは、ネットワークを通してアプリをインストールしているデバイスに翻訳データの同期を直接行います。アプリストアへの翻訳データのためだけのリリースは必要ありません。そのため翻訳管理はApplanga上ですべて完結します。ちょっとしたスペルミスや文言の変更時にわざわざアプリリリースを行う必要がないためリリースサイクルの短縮そして効率的なCI/CDが実現可能になります。
*CI/CD (継続的インテグレーション/継続的デリバリー) とは、アプリケーション開発のステージに自動化を取り入れて、顧客が望む機能を追加し、不具合を更新し続けるためにアプリケーションを提供する頻度を高め、より効率的にアプリケーションのライフサイクルを進める手法。
無料トライアルアカウント
Applangaは無料でトライアルができます。SDKとの連携を実際に試すことができますのでぜひこちらからお試しください。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました!Applangaの上記に述べてき特質のおかげで、翻訳の品質を向上させながら、一般的なアプリのローカリゼーションタイムラインとコストを60~80%削減することが可能です。
Applangaについてもっと詳しい情報が知りたいという場合は私のほうから製品情報説明とデモをさせていただきますので、ぜひこちらからご依頼ください。
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