November 1 2021
機械翻訳のみのソリューションは、最も基本的なサービスの1つです。機械が翻訳したものをそのまま使用し、翻訳者による校正は入りません。このソリューションの特徴は以下の通りです。
- 専門用語やスタイルは翻訳内で考慮されない
- 通常、おおよその要点を掴むために使われるソリューションであり、専門性がなく、一般的な内容のコンテンツに対して使用される
- コンテンツの分量が多い場合にも使用される
お客様の言語資産を用いて機械翻訳エンジンをトレーニングし、カスタマイズすることで、より高い品質の機械翻訳を作成します。翻訳者による校正は入りません。このソリューションの特徴は以下の通りです。
- 機械翻訳の精度が上がり、品質が向上
- 機械翻訳エンジンをトレーニングし、意味のある品質改善を達成させるには、最低5万文を必要とする
- 翻訳品質が著しく向上
- 翻訳者の校正なしに、機械翻訳のみで問題がないコンテンツに対して推奨される
機械翻訳の簡易校正は、言語スペシャリストが最低限の校正を行うサービスです。機械翻訳の訳文が意味不明である箇所や、元言語の意味を汲んでいない箇所のみ、言語スペシャリストが必要最低限の修正を行います。このソリューションの特徴は以下の通りです。
- 重大なエラーを含まず、理解可能な翻訳を提供するが、スタイルの統一などは完璧ではない
- 品質よりもスピードが重視される優先度の低いコンテンツ向け
- 直訳的もしくは不自然な翻訳になる可能性がある
機械翻訳の校正は、弊社ニューラル機械翻訳を効果的に利用した最高品質の機械翻訳ソリューションです。言語スペシャリストと対象コンテンツ分野の専門家が、機械翻訳の訳文を高い品質へ仕上げていきます。翻訳者による翻訳と同等の品質にすることを目標としています。このソリューションの特徴は以下の通りです。
- 翻訳者による翻訳と同じ品質基準
- 標準的な人による翻訳と同じく、翻訳後に校正および品質管理を実施
- 翻訳の代わりに機械翻訳の校正を第1工程とすることで、人の手による翻訳のプロセスと同じ数の工程を設けている
- 構造化されたテクニカルコンテンツに適している
- 注目度が高い、社外向け公開コンテンツにも適している
よくある質問
ニューラル機械翻訳(NMT)は、人間が行った既存の翻訳を学習するアルゴリズムに基づきます。NMTでは、流暢さや形態論的一致(単語や単語のパーツの構造)、各単語とその単語の意味が持つコンテキストが向上します。高度なディープラーニングテクノロジーを活用することで、NMTはMTの性能を大きく飛躍させます。
機械翻訳では、ニューラルネットワークなどのさまざまなアルゴリズムに基づくコンピューターソフトウェアを使ってコンテンツを読み取ります。このソフトウェアがコンテンツを読み取って分析し、翻訳を生成します。
弊社では、文書を迅速に理解するために機械翻訳を活用する、あるいは製品カタログ全体を翻訳するなど、あらゆるビジネスケースに応じた多様なMTサービスをご用意しております。
最も基本的なサービスは、人間が関与せず編集を加えない(純粋な)機械翻訳です。この場合、弊社の汎用的な既製エンジンや、過去に翻訳されたコンテンツを利用してカスタマイズされたエンジンが用いられます。
プロの翻訳者による人間らしい翻訳が必要な場合、弊社のライトポストエディットサービスを利用できます。このサービスでは、最終翻訳物に文法的な誤りが残りません。また、フルポストエディットサービスを利用すると、人間による標準的な翻訳に見込めるレベルのスタイル、流れ、用語の正確性が反映された翻訳に仕上がります。
弊社独自のニューラル機械翻訳エンジンは40以上の言語ペアに対応しています。サードパーティプロバイダーを使うことで、より多くの言語ペアに対応できるようになります。
理論上、機械翻訳はあらゆる言語の組み合わせに対応しますが、すべての言語が一様にMTに適しているわけではありません。文法の複雑さや、高品質の言語データをどの程度取り込めるかといった要件を鑑みると、MTを活用することで得られるメリットは言語によって異なります。
MTの品質を評価する測定基準はいくつかあり、各測定基準はさまざまな事例に適用できます。
弊社が最も頻繁に使用する測定基準はポストエディット(レーベンシュタイン)距離、BLEU、COMETですが、プロの翻訳者および対象分野のエキスパートチームによる主観的な言語フィードバックも幅広く考慮しています。
お客様のビジネスケースにふさわしいMTの品質を総合的かつ客観的に評価する方法についてご興味がおありでしたら、aiteam@translations.comまでお問い合わせください。
機械翻訳はさまざまな業界に渡って活用され、その利用目的は多岐に渡ります。一般的には、高度に体系的で技術的なコンテンツとの相性が良いとされますが、よりクリエイティブな内容のコンテンツにも適用できます。
ライフサイエンス分野の臨床研究機関、法務・金融グループ、ホスピタリティ・旅行業界、小売り・eコマース業界、ソフトウェアメーカー、さらにはメディア業界といった、さまざまな業界のコンテンツに利用されます。
機械翻訳の主なメリットには、コスト削減、納期の短縮、大量のコンテンツへの対応力が挙げられます。また、MTを活用したワークフローを用いてブランドや企業固有のスタイル、トーン、用語を収集し、ソース言語にそれらを適用することで、高品質な翻訳を提供することができます。
機械翻訳を導入することで、従来のとおり人間のみで翻訳した場合に発生するコストを平均30%削減し、納期を最大50%短縮することが可能です。ただし、この数字は、言語ペア、コンテンツの種類、分野に応じて異なります。
人間による翻訳ではプロの翻訳者を使いますが、機械翻訳は人間が関与しないコンピューターソフトウェアを通して行われます。高品質の翻訳が仕上がるのは、多くの場合、機械翻訳に人間が関与するケースです。これはソフトウェアによる一次翻訳を人間の翻訳者がレビューし修正を加える手法です。出来上がった翻訳は、将来のプロジェクトに活用するため、弊社の翻訳メモリ(TM)ソフトウェアに蓄積されます。
弊社の機械翻訳(MT)エンジンと翻訳メモリ(TM)が同じものであると考えておられる方が多くいます。翻訳メモリ(TM)はその後のプロジェクトで再利用されるべく各プロジェクト終了時に自動的に更新されますが、機械翻訳(MT)では改善と強化を目的とした手動操作が必要です。弊社では、高品質の翻訳を提供しコストと時間を削減できるよう、MTを活用したプロジェクトの多くでMTエンジンと翻訳メモリを併用しています。
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