ビジネスに最適なSNSチャネルを選択する方法
会社でSNSアカウントを立ち上げたのに、期待したような成果が出ない。コンテンツが想定しているターゲット層に届いていない理由が分からない。そんなお悩みをお持ちの場合、原因はコンテンツではなく、選択しているSNSのチャネルにあるかもしれません。個々のコンテンツのパフォーマンスを検証し、機能しているものとそうでないものを見極めることは大切ですが、ここではチャネルの問題に話を絞りましょう。
SNSの運用は、大変な労力を要する難しい業務ですが、適切に使いこなせばビジネスの成功に大きく貢献することが証明されています。たとえば、ある調査によれば、実に78%もの消費者が、SNS上での対応で好印象を抱いた企業の商品を購入したくなるとされています。適切にSNSを運営することで、売上の拡大やブランド認知度の向上、市場やユーザーの新規開拓などの全てでポジティブな成果が得られる可能性があります。
では、どうすればそうした状況に到達できるのでしょうか?
最適なSNSチャネルを選択するための方法とは?
まず、注力するSNSをどうしても必要な1~3件程度に絞り込み、そこから他のプラットフォームに展開できるだけの余力を生み出しましょう。貴社のビジネスにとって最良のSNSチャネルを選択するためのいくつかの方法をご紹介します。
ポイント1)SNSの目標を定める
SNSマーケティングを行うにあたり、貴社で何が最も重要になりますでしょうか。
ブランド認知度、顧客維持、見込み顧客の拡大、コンテンツの質など、さまざまな要素が考えられます。
こうした目標の設定にあたっては、チームの強みを考慮しましょう。外部も交えた大規模なチームであれば、手分けして迅速に課題を乗り越えられます。一方で、社内でコンテンツ制作を行っているチームなら外注コストを節約できることが強みになるでしょう。
現在のチームの状況に応じて達成可能な目標を立てましょう。これは、あらゆるSNS戦略で重要であり、その後の成長の基盤となります。何も目標がない状態では、何のSNSチャネルを使ったとしても、会社をアピールすることは覚束ないでしょう。
【 Wayfair の事例】
たとえば、WayfairがInstagramとその新機能を活用して行った取り組みは、格好の事例になります。Wayfairはまず、Instagramにおける最終目標を明確に定めました。それは、「消費者がショッピングで使いやすい便利な手段を作り出すこと」でした。これを実現するために、ユーザーがWayfairのInstagramチャネルで欲しい商品を見つけた際に、わずか数クリックで購入ページに遷移できる仕組みを構築しました。
結果、この機能がローンチされて以降サイト訪問者数が大幅に増加しました。 Wayfair.comにアクセスした消費者のうち、SNSを経由している人の割合は前年比で2倍以上に増加しています。
ポイント2)ターゲットとなるユーザーを明確にする
目標が決まったら、続いて極めて重要なプロセスが待っています。それは、メッセージを伝えたいターゲットを明確にすることです。自社に適したチャネルを見つけることも重要ですが、ふさわしいターゲットがいなければそこから先には進めません。当たり前のように感じられるかもしれませんが、実はターゲットが明確になっていないケースがよくあります。
自社のユーザーがSNSのどんな界隈で活動している人たちなのかを、十分に把握しましょう。そして、彼らの購買行動を追跡しましょう。
視野を広げれば、SNSユーザーは全世界で47億人にのぼります。また、過去12カ月以内に利用を始めた新規ユーザーだけでも2億2,700万人となっています。ターゲットを適切に設定できれば、貴社の発信するコンテンツの影響範囲は大幅にアップするでしょう。
【NIKEの事例】
一つの例として、NIKEの最近のキャンペーン"Play for the World"を見てみましょう。
NIKEは、スポーツの力でターゲットに活力を与え、同時にその心に訴えかける方法を鮮やかに示した事例です。キャンペーンはNIKEのSNSチャネル全体で展開されていました。キャンペーンにはインフルエンサーだけでなく一般人も起用され、一体感を強調するような仕掛けが随所に見られました。NIKEがターゲット層を十分に理解した上で、その層に最も響く、見逃されることがないようなコンテンツを発信した、まさにお手本のような事例です。
ポイント3)対象を徹底的に調査する
世界経済フォーラムによれば、アメリカ人がSNSに費やす時間は1日あたり平均2.25時間、世界のSNSユーザーで見ても平均2.5時間に達します。
企業のSNS担当者の仕事は、自社の顧客になり得るユーザーがどのチャネルを使っているかを見極めることです。顧客は他にどんなことに興味を持っているか? ターゲット層の年齢別人口構成比は? 進出すべき海外市場はないか?
目標に沿って進めるためにはこれらの点も考慮する必要があります。
業界内で成果を挙げている競合のSNSアカウントもチェックしておきましょう。競合他社はどのチャネルを採用していますか? 他社が上手くいっている点はどういった点でしょうか? 他社に改善の余地があると考えられる点はどの点になりますか?
こうした分析に欠かせないのが、戦略を裏付けるデータです。最善の策をあれこれ想像することと、具体的に理解することは同じではありません。
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